香川県総合健診協会(高松市)が今年度に実施した乳がん検診について、精密検査が必要な192人に「異常なし」と誤った通知をしていたことが18日、わかった。同協会は本人や家族に謝罪し、再検査を促した。「発覚が遅れたことで、がんが進行した人は現時点ではいない」と説明している。
同協会は県内の市町や事業所から委託を受け、集団検診などをしている。同協会によると、誤りがあったのは昨年5月~今年2月に実施した乳がんのマンモグラフィー(乳房X線撮影)検診。受診した9895人のうち、「要精密検査」と診断された30~80代の192人に、誤った結果を送っていた。
検診は、原則として医師2人が、画像を別々に見て診断する。同協会が今年度から導入したシステムは、最終判定する医師が「要精密検査」と診断しても、所見を書く欄に何も入力しなければ、「異常なし」になる仕組みで、空欄のままにしたのが原因という。
3月、「要精密検査」と通知する人が例年より少ないことなどから、誤通知が発覚したという。担当者は「信頼を裏切る行為で、申し訳ない」と話している。(江湖良二)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル